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オッド / キャンドルスタンド / 180 × 120 × 120
火を灯したロウソクは実に有機的な存在です。揺れる炎に香りや息づかいを、流れるロウに生き物のような湿り気を感じます。消滅へ向かう儚さには慈しみさえ覚えるほどです。ロウソクは、私たちが照明に求める実用性を人間的な尺度で満たしてくれる貴重な存在です。そんなロウソクを効果的に引き立てる燭台とはどのようなものでしょう。正円や直線は永遠を示唆します。ふさわしいフォルムを考えたとき、幾何学的形状による無機質のオブジェに思いを馳せました。ロウソクが置かれた姿は「永遠」と「消滅」のめぐり逢わせがロマンチックです。相対する性質のコントラストは、ロウソクだけでなく、それを扱う人間も、より生々しく官能的に引き立てるでしょう。
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